交通事故による怪我の症状は日常で起こる「寝違い」や「ぎっくり腰」と違い、とても大きな衝撃が身体に入りその一部が自覚症状として現れます。
対処法を間違えると悪化するだけでなく、後遺障害として症状が残ってしまう可能性もあるので十分な注意が必要です。
追突事故の「むち打ち」を例に挙げると、事故の衝突により首に急激な衝撃が加わり負傷します。
症状は首肩の痛みが中心の「頸椎捻挫型」。
手の痺れや握力低下が起こる「神経根型」。
足に痺れが起こり、歩行障害や排せつ障害を引き起こす「脊髄型」。
そして自律神経系の症状が起こる「バレー・リュー型」に分類され、多くの場合これらの複合した症状が現れます。
「バレー・リュー型」の自律神経症状は、レントゲンやMRI検査で異常が見つかるわけではなく、日常生活で身体の痛み以外にも頭痛や吐き気、眩暈、耳鳴り、全身倦怠感、食欲不振といった不定愁訴が現れます。
事故が原因の自律神経症状は「心理的要因」と「神経系の要因」の2方向からのアプローチが必要です。
心理的要因に対して、
外からは見えにくい症状を傾聴し、本人の辛さを理解する。
合併する頸椎捻挫型の症状を改善させ、治るという自信を与える。
自分らしい日常生活へと徐々に戻していく。
神経系の要因に対して、
首の前方を通るリラックスに関わる腹側迷走神経の調整。
強く感じている痛みに対処し、交感神経の興奮を抑える。
内臓を支配して、抑うつ行動に関わる背側迷走神経の調整。
事故や症状により施術方法は異なります、的確な施術計画をもって対処しましょう。